高崎商科大学 高崎商科大学短期大学部

Takasaki University of Commerce

群馬の魅力をもっと輝かそう

2017.6.26

もうすぐ、深緑の自然と真っ白な入道雲に太陽の輝く夏がやってきます。夏といえば祭り。祭りはハレの日の民間行事であり、神仏への信仰と社会の安寧への祈りがもとになっているといいます。

上毛新聞の今月11日号に「県内各地で祭りの廃絶が止まらない」と、各地域に伝わる伝統の祭りや行事の存続が危ぶまれていると報じています。

少子高齢化、過疎化の進む地域ほど担い手の確保が難しくなっているとのことです。そのなかで、上毛新聞は、関係者の懸命の努力で継承されている「ヤッサ祭り」(みなかみ町)、「かつぎまんどう」(昭和村)、「湯かけ祭り」(長野原町)、「すみつけ祭り」(玉村町)などを紹介しています。高崎もまもなく夏祭り。今年も盛大な花火大会が予定され、道端に並ぶ露店や屋台も楽しみです。

先日、広島市へ行きました。広島といえば、世界遺産の「原爆ドーム」や安芸の宮島の「厳島神社」などがすぐに思い浮かんできますが、6月のこの時期には、広島名物の祭り「とうかさん」があります。

広島市のHPなどによると、圓隆寺の御神体「稲荷大明神」で開催される夏祭り。稲荷は「とうか」と読むところから、その名が付いたとされます。「浴衣祭り」(ゆかたできん祭)とも呼ばれて、広島の夏を告げる風物詩。

夕刻になって、祭りを象徴する500個ともいわれる真っ赤な提灯を目あてに出かけてみると、繁華街はすでに参詣客で大混雑。ウチワを手にした若者の浴衣着や、なかにはプロ野球・広島カープの赤いユニフォームの上着姿、また外国人客も多く目に付きました。

お腹がすいて立ち寄った近くの「お好み村」も、大勢のお客でにぎわっていました。若い外国人がぐるっとカウンターを囲んでお好み焼きを美味しそうに、ほおばっている情景はとても印象的でした。平成31年には400年記念を迎えるという「とうかさん」は、被爆を乗り越えた国際平和文化都市・広島の伝統の魅力の一つとなっているのですね。(写真は、広島・とうかさん大祭)

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ところで、数回前に、私の授業「暮らしと経済」の課題レポートを紹介したのですが、その時は1「私はこんな暮らしがしたい」を紹介しました。今回は2「群馬と東京の魅力について」を見てみましょう。

Aさん(留学生)「群馬と東京、どちらも特別な魅力があります。群馬には私の国にはない温泉があり、初めて入った時、とても気持ち良かった。東京は大都会、群馬は田舎でもすごく親切な人たちがいます」

Bさん(留学生)「東京の魅力のひとつは水道水を直接飲めること。また一流の芸術作品を鑑賞できる美術館も多い。群馬にはヤマダ電機や車のスバルもあり、名物のからっ風でなかなか前に進めない自転車の代わりに、一人一台の車があたりまえです。賑やかな東京、閑寂なら群馬だと思います」

―留学生はより客観的に、群馬と東京の魅力を日ごろの生活の視点からとらえているようです。

C君「東京には世界中から企業が集まっているので東京にいくだけで世界旅行をしたような感覚を味わえる。相撲や歌舞伎もあり、日本特有の文化も楽しめる。群馬には全国の人に認知してもらいたい多くの魅力―上毛三山・スキー場・温泉、上毛かるた、上州麦豚・水沢うどん・焼きまんじゅうなどの食文化、生まれも育ちの群馬の私、地元への誇りと愛着があります。東京と群馬は対極的な魅力があると感じます」

D君「東京は日本の顔としての魅力があるが、直下型地震の危険にもさらされている。群馬はほぼ日本の中心に位置し、天災の被害が少ない。日本の顔東京と緊急時の群馬は支え合っているともいえるのではないだろうか」

―なるほど、D君のような見方もあるものだと、意外と気が付きにくい観点から語られているように思います。

E君「群馬は日本一の温泉王国、東京は最新情報の発信源と浅草・柴又などの下町情緒といった魅力があります。それを維持しながら、後世に伝えていく努力こそ、大切なのではと思います」

―地域ならではのものを後世に伝えていこうとする、そうした人々の努力があって、富岡製糸場・関連施設の世界文化遺産登録という、群馬に新しい魅力が生まれたのだと、私も同感です。

Fさん「私は大泉町に住んでいる。温泉に行こうと思えば2時間、都会に行こうとするとやはり2時間、ここは中間地点、群馬と東京の魅力を体験するには好都合なロケーションにあります」

G君「群馬にいると東京に行きたいという思いが強くなる。いざ東京へ行ってみると群馬が恋しくなる。どちらも人を吸い込む魅力があり、いいところもわるいところもあるものです」

―ほんとうに、人の気持ちは揺れ動く不思議なものですね。日常と非日常と、行ったり来たりかなと感じます。

H君「土地が違えば違った魅力がある。自然に恵まれた群馬には群馬の、大都会東京には東京のいいところがたくさんある。魅力は比べるものではなく、共有し合うものであると考えます」

Iさん「魅力とは、『ここに行ってみたい』と思える部分。土地が広い群馬は、ゆったりとした雰囲気が魅力でゆっくりしたい人や高齢の方に人気があり、反対に若者層など活発な人からすると東京が魅力的にみえると思う」

Jさん「東京は交通の便が良く、群馬には癒しの温泉がありますが、『住めば都』で住み慣れればどこも居心地が良くなります。自分の出身地を離れることで分かる魅力もあります。自分たちは魅力だと思っていなくても他県からみると魅力に感じるものもあります。お互いに魅力を知ることが地域の活性化につながり新たな魅力を生み出していくことになります」

それぞれの地域には、その地域だからこその魅力があるから、私たちはあちこち互いに行き来し合い、人生を豊かに幸せにすることができるのでしょう。学生のみなさん、夏休みには、近場でもいいし遠い外国へでも、旅に出てみようではありませんか。そして、見聞を広め、群馬をもっともっと輝かせましょう。

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